AKB48の高橋みなみ(22)が今月3日にシングル「Jane Doe」でソロデビューを果たした。国民的アイドルグループの総監督が、10歳のころか
ら抱いていた夢を叶えた。最大の敵は自分自身。「『AKBのたかみな』っていう印象がすごく強い。その強大な敵を超えたい」と力を込めた。
取材は高橋が22歳になった今月8日、東京・赤坂のユニバーサルミュージックで。14歳から過ごしているAKBで8回目の誕生日を迎えた。
「世間では大学生が社会人になろうとしているときですね。10代からAKBにいて社会人8年目。考え方は同世代の子より上かもしれない。でも、内面は中2
で止まっています。だから、22歳になっちゃってビビるんです。『外見だけ年食ってしまった。うわ~』という感覚があります」
興奮しながら、22歳になった感想を口にした。
転機の年だ。誕生日の5日前にソロデビュー曲「Jane Doe」を発売した。子供のころから母親が口ずさんでいた中森明菜(47)の歌にひかれてきた。その明菜の世界観をほうふつさせる歌謡ロックナンバーだ。
10歳から志していたソロ歌手の夢を叶え、「すごく不思議な感覚。いろんなところに自分の看板があり、メンバーからもメールが送られてきて、デビューしたんだと思いました」と最高の誕生日プレゼントに笑顔がはじける。
AKB初期メンバーの年少組。「もともと全然リーダー気質ではない」と語るが、年上メンバーの卒業を機にそのポジションを任され、昨年から総監督を務める。
3月には史上最年少で「新社会人が選ぶ『理想の上司』」のトップ10(8位)にランクイン。同世代をはじめ多くの人が認めるしっかり者だが、「びっくりし
ますね。子供のころは活発ではなくて、体も気持ちも弱いし、何をやっても続かない。積極性がなかった。主に面倒くさがり屋。人についていく方が楽。遊ぶの
も友達に委ねていました。内面までしっかりしているかと言ったら、そうでもない。結構抜けていたりします」と謙遜する。
コンサートの舞台裏では、ステージのトークに積極的ではないメンバーに向けて「ただの置物だよ」などと厳しい言葉を投げかけたこともある。
「結局はみんなのためだけど、自分のためなのかもしれない。このグループが好きだから、どうしたら一層輝けるか、ベストな状態を作れるかということを考え
るからこそ、強い言葉が出てしまうこともある。『あしたのジョー』みたいに燃え尽きている自分が好きっていうのもある。変に力が余ったら『あれ?』って
思っちゃいます」
昨年8月にAKBを卒業した前田敦子(21)の後に続くように、最近、創成期からともに過ごした仲間たちが次々と卒業を決断している。
「私もずっと意識している。AKBにいることは大切でもあり、甘えでもある。AKBでないと立っていられないのなら、すごく悲しい。卒業のタイミングはどこか、自分自身も分かりませんが、考えて過ごしていこうとは思っています」
総監督の後継者を尋ねると、「継がせなくていいなって思います」と断言。「リーダーなんていなくてもまとまっているグループが一番良い。やりたいって言ってくれる子がいて、その子ができるのであれば、どうぞって言います」。
夢を叶えた今、最大の敵は自分自身と言い切る。
「すごくカッコつけているみたいだけど『AKBのたかみな』っていう印象が強い。強すぎて強すぎて、そいつをやっつけるのが、すごく難しい。すごく
プラスに働くこともあれば、強大な敵にもなりかねない。そいつを超えたい。歌っているのは『AKBのたかみな』ではなく、『高橋みなみ』なんだって言われ
たいです」
情熱家らしい言葉で、「歌手・高橋みなみ」の成長を願っていた。
★尊敬するさんま、小泉元首相、故ジョブズ氏
「理想の上司」にも名があがる高橋に、自身が尊敬する大人について尋ねると、タレントの明石家さんま(57)、小泉純一郎元首相(71)、米アップル社の
故スティーブ・ジョブズ氏(享年56)をあげた。「ついていきたいと思う大人です。しゃべるのもお上手なんですけど、何か一本芯が通っているというか、
『これだ!』みたいなのが確実に自分の中にある人についていきたいなと思います」と明かした。
http://www.sanspo.com/geino/news/20130413/akb13041305050002-n1.html
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