楽天・田中将大投手(24)が25日の西武戦(西武ドーム)に先発し7回3安打無失点。開幕10連勝をマークするとともに、昨季からの連勝も「14」に伸ばした。チーム内でも「不敗神話最大の難関」と言われていた“天敵”西武ドームでの好投。その裏にはAKB48グループ・高橋みなみ総監督(22)の金言があった。
「ほかのチームは気にはならないけど、あれだけ打たれたら気にはなりますよ」。田中の西武打線に対するイメージは最悪だという。プロ入りから過去6年間、勝ち越したことがなく通算5勝13敗。防御率も驚異の1・27でシーズンを終えた11年でさえ、2・63と打たれた“天敵”だ。
あまりの相性の悪さにチーム関係者からも「不敗神話が終わるなら相手は西武」と心配されて迎えた今季初対決。だが、フタを開けてみれば、球団新記録の22安打11得点という味方打線の大量援護もあり、7回零封と余裕の勝利だった。
田中はかねて西武ドームを「苦手」と話しているが、理由はわからないという。「なんででしょうね? 夏はサウナみたいに暑いし、冬も寒いけど、それは相手も同じですから。うーん、自分はいつもどおりなんですけどね。なんか打たれちゃうんですよ」。それがなぜ――。
本紙正月特別号の対談内で、実は田中は西武ドームについてたかみなにこんな質問をぶつけていた。「(11年にAKBが)西武ドームでライブやったじゃないですか。あれって夏ですよね。どうだったんですか? 夏にやると聞いて(キツいのを知っているので)『えっ、できんの?』って」
このライブはメンバーが次々に過呼吸になるなど、過酷なものになったことで有名。田中は倒れるまで歌って踊るメンバーの姿をマウンド上で苦しむ自身の姿に重ねたようで、総監督に相談したのだ。
すると、こんな答えが返ってきた。「大変でしたけど、あそこを経て成長しました。ライブで倒れちゃいけない。あんな醜態をさらしてお恥ずかしいんですけど、次(真夏に)西武ドームでライブをやるとしたら誰ひとり倒れないでやりたいです」
一つひとつの言葉に何度もうなずいた田中はハッとした。どんな過酷な環境でも、その時の最高のパフォーマンスを見せなければいけない――。それを再確認させられた。
たかみなの金言のおかげもあって苦手を克服した田中。不敗神話はまだまだ終わりそうにない。
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