2013年7月2日火曜日

たかみなのリーダーシップ

10. AKB48高橋みなみのリーダーシップ

 今や子どもからお年寄りまでAKB48の存在を知らない人はいないであろう。まさに国民的アイドル・グループとしてテレビ、ラジオ、雑誌に欠かせなさい存在となっている。
 プロデュースは秋元康氏であるが、グループ全体を率いているのは、「高橋みなみ」というリーダーである。

 筆者は、AKB48のことをよく知らなかったが、自己の盲点に意識を向けるアンビデクストラス・シンキング「二刀流思考」の一環として、ある時、AKB48のドキュメンタリー映画を観賞した(2012年)。
 『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』と『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?』(C)「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会)の2作品である。

 そのDVDで高橋みなみというリーダーの存在を初めて知り、そのリーダーとしての才覚に、驚いた。まさに「リーダーらしいリーダー」がそこにいたからである。仲間とともに笑い、泣き、そして時に厳しい言葉を口にできる高橋みなみは、優れたリーダーのお手本であろう。

 しかし、高橋みなみは映画のなかで、かつての自分が「リーダータイプではなかった」ことを告白している。

 リーダーシップは、先天的? or 後天的?

 この問いに、よく巡り合うが、筆者は明確に「リーダーシップ後天論」をとる。
 コーチングや研修を通じてリーダーシップが開発されていく現場にいる人間としての実感が、その論拠である。そして、リーダータイプでなかった人間が、みごとなリーダーへと変身した高橋みなみという存在を考えると、AKB48のドキュメンタリー映画でみせる高橋みなみのリーダーシップは、「リーダーシップ後天論」の証左として貴重なものだと思う。

 筆者は、拙著『バカと笑われるリーダーが最後に勝つ』ソフトバンク新書)にて、坂本龍馬やスティーブ・ジョブズとならべAKB48高橋みなみのリーダーシップについて述べた。本には記していないが、映画でみた高橋みなみのリーダーの姿から強く感じるのは次のことである。 

 

 リーダーシップは「信念」と「覚悟」に左右される

 「信念」と「覚悟」。
 いずれもリーダー論としては定番のキーワードである。高橋みなみは優しい。そして時に、厳しく人とコトにあたることができるのは、「嫌われる覚悟」をもっているからだ。またその「覚悟」を支える何かしらの強い「信念」をもっているからであろう。
 周りのメンバーたちは尊敬の念をもって高橋みなみという存在を認めている。「『たかみな』(高橋みなみの愛称)は、すごい」「真似できない」と、AKB48の大島優子や篠田麻理子や小島陽菜が、ため息まじりにインタビューに答えていた。

 リーダーシップを考えていく時に、その人を支える「信念」は今後ますます重要な概念としてクローズアップされていくと思う。
 高橋みなみは、10年後、AKB48の枠を超えたリーダーとして活躍していることだろう。期待したい!

http://www.earthship-c.com/leadership/leadership010.html

 

『バカと笑われるリーダーが最後に勝つ トリックスター・リーダーシップ』

著者:松山淳
発売日:2013年7月19日
価格:767円

amazon⇒http://www.amazon.co.jp/dp/479737327X/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22

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